読書(6)

Reading books – 读书 / 讀書

Bandai Highlands, Japan (2016), by Masayoshi Toyoshima

 

内容

2019.. 1

1H (2019) 1

●Peter Chaput著『Checking You Out』(8017年).. 1

●Mary Shelly著『Frankenstein』(1831年).. 1

大井満著『ヨーガに生きる』(1988年).. 1

●Amor Towles 著『A Gentleman in Moscow』(2016年).. 1

バート・アーマン著『キリスト教成立の謎を解く、改竄された新約聖書』(2009年).. 1

モーリス・ルブラン著『ルパン、最後の恋』(2012年).. 1

2H (2019) 1

小塩節著『ファウスト ヨーロッパ的人間の原型』(1996年).. 1

●Jake Tapper著『The Hellfire Club』(2018年).. 1

●Friends of Historic Kingston発行『Kingston, The IBM Years』(2015年).. 1

●Madeleine Albright著『Fascism, a Warning』(2018年).. 1

2020.. 1

マシュー・スチュアート著『宮廷人と異端者』(訳書は2011) 1

松丸道雄・永田英正著『中国文明の成立』(1985) 1

二井将光著『生命を支えるAPTエネルギー』(2017年).. 1

梅原猛著『天皇家のふるさと日向を行く』(2000年).. 1

宇江佐真理著『酒田へ行くさげ』(2012年).. 1

五木寛之著『わが人生の歌がたり』三部作20072009年).. 1

2021.. 1

1H (2021) 1

江朋子著『西行の時代』(2019.. 1

藤沢市教育委員会(生涯学習課博物館準備担当)著『湘南の誕生』(2005年).. 1

椎名仙卓著『モースの発掘』(恒和出版、1988年). 1

堀江朋子の遺作『新宿センチメンタル・ジャーニー』(図書出版2020年).. 1

野間秀樹著『音から文字を創る、ハングルの誕生』(平凡社、2010年).. 1

やまばと学園50年記念誌」と同人誌『文明復興』最新42号(両方共2021年).. 1

「文芸かわづ」第19号(静岡県河津町教育委員会、2020年).. 1

堀江朋子の絶筆『西行の時代』(論創社、20211月).. 1

安在邦夫著『左部彦次郎の生涯』(随想社、20207月初版、20211月第二刷で修正)   1

2H (2021) 1

遠藤周作著『深い河』(1993年). 1

カズオ・イシグロ著『遠い山なみの光』(1982年). 1

紫式部「源氏物語」角田光代訳(河出書房新社、2017年).. 1

●Brother Roger著『テゼの源泉、これより大きな愛はない』(1995/2019、サンパウロ出版)   1

杉本苑子著『鳥影の関』上・下(1982.. 1

ドストエフスキー著『罪と罰』(Преступление и наказание1866.. 1

 

 

以下は、大体米国ハワイ滞在中に米国または日本で本を読んで、感想を簡単に書いた。

 

 

2019

1H (2019)

 

注:コナ図書館ブッククラブの2019年予定:

Here is the list for 2019:

January    -  Checking You Out by Chaput    - Bev

February   -  Frankenstein by Shelly        - Bev

March      -  Japanese Lover                - Mardi

April      -  Gentleman in Moscow           - Anita

May        -  Their Eyes Were Watching God  - Ruth

June       -  Hellfire Club                - Lee

July       -  I'll Be Gone                  - Shirley

August     -  Underground Railroad          - Ken

September  -  Before We were Yours          - Patti

October    -  Woman in the Window           - Ruth

November   -  The Art Forger                - Carol

December   -  Fascism                       - Roma

                               (From Bev Stehley, 12/28/2018)

 

Peter Chaput著『Checking You Out』(8017年)

 

木曜日に、コナ図書館ブック・クラブ1月の本、Peter Chaput著『Checking You Out』(Rosedog Books8017年、63 pp.)を読み終わった。ニューイングランドの海岸でまだ寒い3月に不動産屋を冷やかしにいった若夫婦が、12室+3アパートの夏のホテルを買う羽目になり、そこでの22年のドタバタを書いたもので、全部で18章あるが、各章は23ページで独立していて読みやすい。それぞれがたわいもない話で、”The Intruder”の章でスカンクを二匹捕まえた件は覚えていないくらいだ。ブック・クラブの本も、みんなこれ位の簡単な本であるといいのだが、著者は2002年以来ハワイに住んでいるので、選んだらしい。彼は歌を色々作ってCDも出している多才な人らしい。(2018.11.08.)

 

Mary Shelly著『Frankenstein』(1831年)

 

ブッククラブの来年2月の『Frankenstein』(1994年、166pp.)を借りたが、「Pearl Books」と書いた棚に真珠湾攻撃の本が沢山置いてあり、今日は日本海軍の真珠湾攻撃の日だった。ここはやはり日系人が多いせいか、真珠湾では行事が行われているだろうが、メディアは大きく取り上げていなくて、2日後のホノルルマラソンが取り上げられている。(2018.12.07.)

木曜日は先週図書館から貸した2月のブッククラブの本、Mary Shelly著『Frankenstein』(1831年、166pp.)を読み切った。ジュネーブに生まれ育ったヴィクター・フランケンシュタインがドイツ・インゴルシュタット大学で科学を学んだ時に人造人間(名前がない)を作って、それに身内の者を次々に殺されるおなじみの内容だが、面白いと思ったのは、ヨーロッパの都市が古い名前で出てくるので、1831年版そのままの英語で書いてあり、それが今も大体読めるのは「ピョートル大王のロシア語改正」とか「日本語の現代仮名遣い」とか大改革がなかった英語は、二百年前の文章を読めるのはいいなと思った。ただし現代英語に比較すると表現はおかしいのが少々あり、現代は「He left home.」というところを「He quitted home.」などの表現が所々にあるのはお愛嬌だ。(2018.12.13.) 翌々日、Wikipediaの「フランケンシュタイン」ページの「ストーリー」を更新して、それまで要旨だけしか書いてないのを、物語がヨーロッパ全体の都市に広がって展開している様に追記した。(2018.12.15.)

 

●大井満著『ヨーガに生きる』(1988年)

 

私は去年の12月ごろから天風会ハワイの早朝体操会へ出席しているが、その仲間から借りた大井満著『ヨーガに生きる、中村天風とカリアッパの歩み』(春秋社、1988年、pp. 259)を読み終わった。天風がエジプトでカリアッパに遭い、インドのダージリン近くの彼の村でカンチェンジュンガを仰ぎながら修行にいそしみ、1年7か月でクンバハカを会得するまでを小説風に書いている。著者はこの本を出版したら、天風会から破門されたそうだが、天風をあまりに受動的に書いてあるのでだろう。サマセット・モーム著『剃刀の刃』(清朝文庫)にヨーガの歓喜に触れているというので、読んでみよう。 (2019.01.17.)

 

Amor Towles 著『A Gentleman in Moscow』(2016年)

 

夕方、下の孫が木剣の講習に行きだしたので、車で送り、そばの図書館で4月のブック・クラブの本、Amor Towles 著『A Gentleman in Moscow』(Viking: Penguin Random House2016年)を借りてきた。1920年代のモスクワで、赤軍の裁判でモスクワのホテル・メトロポールに軟禁になったニジュニ・ノヴゴロドのロストフ伯爵(Count Rostov)がいろいろ活躍するらしいので、460ページもあるので読み切るか分からないが、楽しみに読みだした。 (2019.04.23.) ここにStudy Guideと称してあらすじがあったので、

http://www.bookrags.com/studyguide-a-gentleman-in-moscow/

これもガイドにBook Two以降は拾い読みして、土曜日には読み切った気分になった。ロストフ伯爵はその後このホテルの給仕となり、昔馴染みのニーナに出逢い、その娘ソフィアが優秀なピアニストなのを発見して、彼女が1950年代にパリへ公演にいった際にアメリカへ亡命するアレンジをしてやり、その実行の際に自分もフィンランドへ出国し、そして老人になってから人知れずニジュニ・ノヴゴロドの荒れ果てた邸宅へ帰り、マリナに再会するという筋書き。エール大学を出て、スタンフォード大学で英語の修士号を持つ著者が30年間投資会社で働いた後に、世界のあらゆる文学に関する知識をひけらかして書いた二番目の本で、私にはモスクワのかって知ったる場所が出てくるのは面白かったが、全体は面白くなかった。(2019.04.27.)

 

●バート・アーマン著『キリスト教成立の謎を解く、改竄された新約聖書』(2009年)

 

前々日に藤沢市図書館で借りてきていたバート・アーマン(Bart Ehrman)著『キリスト教成立の謎を解く、改竄された新約聖書』(Jesus, Interrupted, 2009)を読み切った。以前寄ったことがあるノースカロライナ州チャペルヒル校の教授というので興味を持って、この聖書の歴史研究をし過ぎてキリスト教徒でなくなった人の意見を読んだ。新約聖書の成り立ちについて学ぶ所が結構あり、こうした議論が出た時の反論が私はできるようになり、彼の意見は間違っていると思う。(2019.06.07.)

 

●モーリス・ルブラン著『ルパン、最後の恋』(2012年)

 

近くの藤沢市立片瀬図書室で借りてきたモーリス・ルブラン(Maurice Lebrun)著『ルパン、最後の恋』(La dernier amour d’Arsène Lupin)を読了。アルセーヌ・ルパン冒険探偵シリーズは中学生の頃『奇岩城』などをよく読んだが、著者は1941年に亡くなっている。この本は遺作が2012年に発見されたもので、どうも未完らしくパンチに欠けていたが、面白く読んだ。(2019.06.16.)

 

2H (2019)

 

●小塩節著『ファウスト ヨーロッパ的人間の原型』(1996年)

 

始め日本YMCA同盟出版部(1972年)のを後にトーマス・マンの「ファウスト博士」を入れて講談社学術文庫となったもの。小塩節先生からは大学時代の一般教養科目でドイツ文学の例で「ファウスト」を一学期間読まされて、講義を受けた。小田急に開店した藤沢市南図書館でみつけて、借りてきた。著者のファウスト大好きの感情が出ていて、面白かった。(2019.08.05.)

 

Jake Tapper著『The Hellfire Club』(2018年)

 

火曜日に図書館へ寄り、今月の図書クラブの本、Jake Tapper著『The Hellfire Club』(2018年)を借りてきた。著者はCNNテレビのワシントンD.C.担当記者で、1954年ごろのワシントンを背景のスリラーらしい。(2019.08.13.) 今週図書館で借りたJake Tapper著『The Hellfire Club』を1/6ほど読み進んだ。第二次大戦後のアイゼンハワー大統領とマッカーシー上院時代の話で、ニューヨーク州選出の共和党下院議員のCharlieと妻Margaret(動物学者)がそれぞれ果敢にMilitary-Industrial Complex(軍産複合体)に対抗したり、チェサピーク湾の小島に生息する仔馬の状況を調べたりするフィクションもの。ニクソン夫妻、ジョン・ケネディなど有名人が多く出てきて、また各章がほぼ独立していて読みやすく、二人がコロンビア大学図書館で会う章、第一次大戦で戦った父が真珠湾攻撃直後に戦争に参加したいCharlieに不参加を説得する章など秀逸だ。最後の章でアイゼンハワー大統領がCharlieに目となり耳となることを頼むところも読んだ。(2019.08.16.)

11時からブック・クラブの月例会で、Bevに変わってDonna Montiが全体のめんどうをみていて、今月はJake Tapper著『The Hellfire Club』を議論。私は結局1/4しか読んでいないが、要するに政治家たちが英国の秘密結社Hellfire Clubにならって、秘密結社で何とか会社の枯葉作戦用農薬製造に国家予算を付けるようにしていて、主人公のCharlieMargaretを危険に陥れるが、最後の決闘で黒人議員に救われるというような内容。皆さんは、政治は当時も今も変わらずとか、女性メンバーが多いのでMargaretが当時としては職業を持っていたのは特殊だったとかの議論。その内、いまハワイ人が30メートル望遠鏡建設に反対しているのはけしからんとか言い出して、会合は終わった。(2019.08.20.)

 

Friends of Historic Kingston発行『Kingston, The IBM Years』(2015年)

 

金曜日午後遅くになって、前のウィークエンドに米国アマゾンへ注文した本、Friends of Historic Kingston発行『Kingston, The IBM Years』(2015年)が午後届いているのに気付き、少し読んだ。私はニューヨーク市から北へ車で二時間かかる、キングストンという町にあるIBM開発研究所で1975年から二年間働いた。日本の藤沢製品開発研究所で開発した製品の販売計画を、そこで米国IBMの販売部門(在ホワイトプレインズ)と一緒に作成して、二番目の子供もそこで生まれたので、大変懐かしくて、すぐ少し読みだした。(2019.09.20.)

 

翌日の土曜日に、上の本『Kingston, The IBM Years』を読み終わった。キングストン開発研究所・工場は、1950年代には近くのIBMポキプシー開発研究所から電動タイプライターの生産を移して始まり、同時に冷戦時代にソ連の長距離爆撃機を早期発見して撃墜するSAGEプロジェクト(半自動式防空管制組織)を完成して、1960年代には超大型STRETCHコンピューターをアルゴンヌ国立(核物理)研究所へ納め、アメリカン・エアラインのSABRE予約システムを作ったのは知らなかったし、IBM 2260 & 3270表示端末機を出荷して、またSystem/360大型機には沢山の部品を製造したのは知っていた。1970年代に3270表示端末機を作った時にIBM藤沢開発研究所がその一翼を担ったので私も二年間滞在して、続いて1980年代初めまでは低価格表示端末機シリーズIBM 3101 & 3151を開発したころまで日本から付き合ったが(当時キングストンでは分散処理ミニコンIBM 3790に続くIBM 8100を苦労して開発・生産していた)、1985年には従業員が7,100人に達したという。しかし1990年代の初めにIBM全体が困難になってきて、業務はすべてポキプシーへ集約されて、1995年に正式に閉鎖されたもの。この本は何人かのキングストン在住者がおもにIBMがどのように地域へ影響したか書いた物を寄せ集めたもので(唯一位のIBM社員で取扱い説明書に関係した人が彼の経験を全体的な製品について通信ソフトBTAMからVTAMへの移行までを書いていた)、1970年代以降のことは華々しい大型コンピューター関係でないので書きにくいのかうまく書かれていなかったが、IBMからもらったという写真に素晴らしいものが多いので、その面では見て楽しんだ。(2019.09.21.)

 

Madeleine Albright著『Fascism, a Warning』(2018年)

 

日曜日は教会へ行くのが億劫になり、今週ずっと読んできたBook Club 11月の本、Madeleine Albright著『Fascism, a Warning』(2018年、288頁)をほぼ読み終わった気がする。彼女はクリントン政権の米国の国務長官で、ムッソリーニ、ヒトラー、プーチン、エルドアン、Kim三代、トランプなどの経歴と批判が、含蓄深かった。(2019.10.13.) 図書館に寄って、Book Club 12月の本、Madeleine Albright著『Fascism, a Warning』(2018年、288頁)を借りてきた、実は10月中旬に間違って読み終わったのだが。著者はクリントン政権の米国の国務長官で、ムッソリーニ、ヒトラー、プーチン、エルドアン、Kim三代、トランプなどの経歴と批判が、含蓄深いので、また読んでいる。(2019.11.27.) 今日で読み終わって図書館へ返した。 (2019.12.07.)

 

2020

 

F.O.L.K. 2020 Book List, Kailua Kona, the Big Island of Hawaii

January         The Shadow of the Wind by Carlos Ruiz Zafon (Ruth)

February        Yokohama Yankee by Leslie Helm (Lili)

March           Save Me the Plums by Ruth Reichl (Donna)

April            The Age of Innocence by Edith Wharton (Shirley)

May                  The Huntress by Kate Quinn   (???)

June            My Ex-Life by Stephen McCauley (Ken)

July             The Bookman's Tale by Charlie Lovett   (???)

August          Theodore Roosevelt for the Defense by Dan Abrams  (Lee)

September      Aloha Rodeo by David Wolman and Julian Smith (Ken)

October         Born a Crime by Trevor Noah   (???)

November       Less by Andrew Sean Greer   (???)

December       The Leavers by Lisa Ko  (???)

                                             (From Donna Monti, May 6, 2020)

 

 

以下は、日本滞在中に読んだ本で、感想を簡単に書いた。

 

マシュー・スチュアート著『宮廷人と異端者』(訳書は2011)

 

木曜日、Matthew Stewart著『The Courtier and the Heretic, Leibniz - Spinoza, and the Fate of God in the Modern World』(2006年)翻訳書を読み始めた。友人の旦那さんが翻訳した本で、宮廷人的なライプニッツが(祖先はポルトガルからの)ユダヤ人異端者スピノザにオランダで会うという17世紀哲学者二人の話で、この訳書は長らく放っておいたが、読みだしたらその時代背景が面白い。この時代はドイツで三十年戦争が終り、イギリスではイギリス国教会以外を迫害し、フランスのルイ14世がドイツを虎視眈々とねらっていた時代にあって、オランダは世界にネットワークを張るユダヤ人たちを利用して世界貿易で巨万の富を得て、自由な雰囲気にあった。そこで中世のキリスト教世界が続く中で無神論が芽生える時期の哲学者たちの議論。(2020.04.30.)

金曜日、昨日から読み始めた『宮廷人と異端者』を、新コロナウィルスの社会的距離を保つ中の散歩にも持ち出して、公園のベンチでも読み、ほぼ読み終わった。無神論者の走りの哲学者たちの話で、ライプニッツが年上のスピノザを1676年にオランダ・ハーグに訪ねて数日間議論して、それがその後のライプニッツに影響したかしなかったか内容は別として、二人の翻訳者の内友人の旦那が中心になったようで、細かく調べてそれを基に想像力をたくましくした人文科学者の論調に感心した。(2020.05.01.)

 

●松丸道雄・永田英正著『中国文明の成立』(1985)

 

木曜日、以前から『中国文明の成立』(講談社「世界の歴史」全20巻の第5巻、1985)をベッド脇に持ってきていたが、やっと第6章「最初の統一帝国」を読みだした。始皇帝はどこかから現れて全土を統一したという印象しかなかったが、その前にいろいろあったことが面白く、また革命、封建制度という言葉が中国古来のもので、西欧のRevolutionFeudalismとは違った起源なのを知った。 (2020.05.28.)

土曜日は結局、木曜日から読み始めたこの本を読み終わった。中国歴史の原初から初めて後漢までを扱ったもので、私は中国滞在時代に近代史はよく学んで、揚子江流域は上流から下流まではよく知っていたが、黄河流域については函谷関の西で黄河に流れ込む渭水流域の関中」(西周と秦の故地)と、黄河の中・下流域「中原」(東周=春秋・戦国時代の故地)との区別が分った。司馬遷の『史記』に出てくる「臥薪嘗胆」、「呉越同舟」など様々な四字成句の背景説明があり、面白かった。(2020.05.30.)

 

二井将光著『生命を支えるAPTエネルギー』(2017年)

 

土曜日に、先月長野県へ会いに行った高校同級生の二井将光著『生命を支えるAPTエネルギー』(講談社ブルーブックス、2017年)を貰ったので、読んだ。内容は前書きと最初の1・2章は分かり易く読んだが、それ以降は難しくなり、やっと6章まで速読した。この分野の研究を誰がどこで進めたかに興味があり、ニューヨーク州北部のコーネル大学の名前が結構出てくるので少しビックリし、著者が留学・研究した先だからかも知れないが、同大学の比較的そばに2年間住んでいたにもかかわらずフィンガー・レイク地区は寄ったことはなくそこ産のワイン位しか知らないので、そこの先生というと天文学者で通俗本を書いたカール・セイガンしか知らなかった。(2020.07.04.)

次の土曜日に、二週間前位から読んできたこの本を読み終えた。この本は始めの1・2章は読みやすかったが、章が進むに連れて難しくなり、どこの誰が研究した成果か興味があったので読み終えた。APTエネルギーと(adenosine triphosphate energy)かオルガネラがおぼろげながら分かった位。昔「クセジュ文庫」というのがあり、学術の各分野の話を易しく解説していたが、その後各分野の研究がかなり高度にまで進み、この本も適切な図解入りで読みやすいはずなのに、門外漢の理解には難しかったのが残念だ。(2020.07.11.) 

 

●梅原猛著『天皇家のふるさと日向を行く』(2000年)

 

今年の晩秋には九州・宮崎県へ旅行したいと思っていて、図書館から妻が梅原猛著『天皇家のふるさと日向を行く』(2000年)を借りてきたので、ほぼ半分の第4章までを読んだ。(2020.08.31.)

昨日から読み始めていた梅原猛の本を読み終えた。著者は、天孫族は朝鮮から来たと信じていて、稲作文化を狩猟文化の九州の民に伝えて、日本人と雑婚したという。天孫族のイザナギ・イザナミは縄文時代、アマテラスは弥生時代、ニニギノミコトは弥生時代後期・古墳時代を代表するという。彼らは九州南部に着くと、まず宮崎県北部・熊本県境の高千穂町という狭いが稲作に適した土地に住んで、その後宮崎県の平野(西都原など)へ出て栄えて、次に宮崎県南部・鹿児島県境の高千穂峰がある霧島山岳あたりへ移って、その子孫が奈良方面へ遠征に行き、神武天皇の東征となるという話。私は古事記・日本書紀の神話を信じている訳ではないが、興味は尽きない。(2020.09.01.)

 

●宇江佐真理著『酒田へ行くさげ』(2012年)

 

先日近くの支所図書室から借りてきたこの本の123章を読む。日本橋人情横丁というサブタイトルで、江戸時代の日本橋界隈に住む人たちの人情話で(富沢町の天蓋屋、人形町の同心、小舟町へ夜逃げした呉服屋)、私は定年で仕事を辞めるまでの10年間を日本橋箱崎町で働いたが(あの辺りは町が細かく別れている)、歴史ある地域を学ばなかったので、そういう意味で面白い。(2020.10.30.)

午後あまりいい天気だったので、市役所支所へ用事で出かけ、図書室からのこの本の借りをリニューして、東浜に座って4章を読み、家へ帰ってから56章を読み終わった。日本橋の人情話(上横町の花屋、蚊帳商の大お内儀、北鞘町の廻船問屋)で、花屋の話は泣けてしまった。(2020.11.17.)

 

五木寛之著『わが人生の歌がたり』三部作20072009年)

 

土曜日は午後になって買い物の後に、藤沢駅前の図書館支所へ寄って、五木寛之著『わが人生の歌がたり』三部作を借りて、第一部「昭和の哀歓」を一気に読んだ。彼の子供時代に聞いて歌った歌の歌詞を随所に書いていて、私も以前中国時代にそういった書物をしたので

http://www.logos3.net/china/company4.html#mp3

興味があったもの。(2020.12.05.)

水曜日は、朝起きてすぐ、きのうから読みかけていた五木寛之著『わが人生の歌がたり』の第二部「昭和の青春」を読んで、これは学生時代に新聞配達をしながらアルバイトに励んだ時から、また結婚して金沢に住んで、ロシア・北欧へ旅するまでを当時流行った歌を交えて、五木の自伝のような書き方だ。(2020.12.09.)

午後近くの公園へ出かけて五木寛之著『わが人生の歌がたり』の第三部「昭和の追憶」を読んで、少し風邪気味になりそうになった。。直木賞を貰ってから1980年に二回目の京都へ仏教を学びに往く前までの時期を扱っていて、雑誌「月刊ラジオ深夜便」に20082009年に連載されたというが、第一部の続きで飽きてしまい、あまり楽しめなかった。YouTubeで「ラジオ深夜便 1シャンソン」を発見して、

https://www.youtube.com/watch?v=2PuR2f7yJw4

聞き、またハワイで彼の『朱鷺の墓』(1970年)を読んで感想を書いた

http://www.logos3.net/anthology/reading4.html#_Toc515042080

のを思い出した。(2020.12.07.)

 

2021

1H (2021)

 

●堀江朋子著『西行の時代』(2019

 

南図書館へ寄って、高校同級生の堀江朋子著『西行の時代』(図書出版、2019年)を買うように頼んでおいたら買ってくれたので、ピックアップ。前著の『新宿センチメンタル・ジャーニー』が詳しすぎて、途中で放り出したので、図書館に頼んでいたもの。和歌に興味がある訳ではないが、この本に鎌倉時代初期の源義経の腰越状が扱われていて、これは近所の寺で書かれたもので、また西行の一番有名な和歌「こころなき身にもあはれは知られけり...」は隣町の大磯に「鴫立沢庵」公園があり、実は生前の父を連れて行ったことがあり、父の退職後唯一の親孝行をしている。もうひとつの歌「願はくは花の下にて春死なん、そのきさらぎの望月のころ」は高校時代に習っている。(2021.01.30.)

 

藤沢市教育委員会(生涯学習課博物館準備担当)著『湘南の誕生』(2005年)

 

この日の午後散歩中、市民会館のアプローズ・レストランへ寄り、はじめてガトー・ショコラとコーヒーを取り、持参した本の藤沢市教育委員会(生涯学習課博物館準備担当)著『湘南の誕生』(2005年)の「第1部:湘南の誕生」をじっくり読んだ。1858年の日米通商条約後に開港所横浜の居留地の外人たちが多摩川から酒匂川までは自由に行動できて、金沢・鎌倉・江の島が人気で、明治に入ると1869年のスエズ運河開通で「グローブ・トロッター」(世界一周旅行者)の来日で彼らの横浜〜長崎の旅行も始まり、1887年の横浜〜国府津の鉄道開通、1889年の横須賀線の開通、1902年の江ノ電の藤沢〜片瀬開通(1910年には藤沢〜鎌倉)によって発展して行く様子が、大磯が「湘南」の発祥地という議論は深入りしないで、全体が図入りでよく説明されていた。(2021.02.06.)

 

椎名仙卓著『モースの発掘』(恒和出版、1988)

 

火曜日、帰宅後、ベッドで日差しに当たりながら、椎名仙卓著『モースの発掘』(恒和出版、1988)を読了した。エドワード・モースはメイン州ポートランド生まれで、Facebook友達(私のもと米国人同僚の奥さん)がそこ生まれで、日本でモースが発見した大森貝塚へ「江の島から東へウォーキング」で行くつもりか聞いてきたので、江の島にもモースの臨海試験場記念の石碑があると返信したりして興味を持ったもので、彼は東大で動物学を教えてダーウィン説も紹介し、日本の近代考古学も創始して、上野の科学博物館の基も作り、晩年には日本陶器を収集してボストン博物館に寄贈するなどをした大変な博物学者だったことが分かった。(2021.02.09.)

 

●堀江朋子の遺作『新宿センチメンタル・ジャーニー』(図書出版、2020年)

 

木曜日、先週地元の図書館を通して相模原市図書館から送られてきて、高校同級生の作家、堀江朋子の遺作『新宿センチメンタル・ジャーニー』(2019年)を午前中に粗方読んで、午後市民会館レストラン「アプローズ」でガトー・ショコラと紅茶・コーヒーで第五章「歌舞伎町」と第六章「私の新宿漂流」を読んで終わり、パワフルな本だった。

題名から想像する自分に関係した事柄だけでなく、新宿の弥生時代にも言及して、江戸中期に浅草の商人たちが甲州街道の高井戸宿が遠すぎるというので「内藤新宿」を作る請願を幕府に出して始まり、江戸後期・明治・大正・昭和・平成を通しての新宿の発展・荒廃・再発展を史実を調べて詳述したもので、私も小学生時代から社会へ出るまでは中央線高円寺駅・中野駅付近に住んでいて、新宿が一番の盛り場だったので、共感を覚え、また著者とその父と親交があった数多の作者たちの動向も書いていて、貴重な書物だった。(2021.03.04.)

 

●野間秀樹著『音から文字を創る、ハングルの誕生』(平凡社、2010年)

 

4月からラジオ(毎週月~金)とテレビ(毎週1回金曜日)でNHK「ハングル語講座」を聞いて学んでいるが、難しくて、ついサボリがちだ。そこで活を入れるために、野間秀樹著『音から文字を創る、ハングルの誕生』(平凡社、2010年)を図書館から借りてきて読んだ。1446年に世宗王がどのようにして「訓民正音」を作らせたか、それは「正音」、「訓文」(オンムン)などと呼ばれて、20世紀前半に「ハングル」と呼ばれるようになって、その時代々々で重要な作品が現れてたか、を学んだ。(2021.05.12.)

 

●「やまばと学園50年記念誌」と同人誌『文明復興』最新42号(両方共2021年)

 

先週、いくつかの郵便物を受け取っていたのに気付き、ひとつは大学同級生の長沢道子さんが静岡県牧ノ原(島田市)で運営する障害者施設「やまばと学園」の50周年記念誌『それでも一緒に歩いていく、牧ノ原やまばと学園50年の歩み』(ラグーナ出版、20213月)で、牧師で学園を始めた夫の巌さんが良性脳腫瘍の手術後に重度障害者になる苦労などを「ともに生きる社会」へ向かって、キリスト教の精神で乗り越えてこられた様が嬉しい。私はこの学園へ、同窓生たちと一緒に「歌と音楽の会での慰問」にニ、三回参加している。

 

もうひとつは、高校同級生で比較的晩年になって父の後を次いで小説家になって今年はじめに亡くなった堀江朋子さんが編集長を務めた同人誌『文明復興』最新42号(文芸復興社、20215月)で、先日彼女のページをWikipediaへ「歴史小説家」として登録した際に、いろいろ聞いた娘さんの京子さん(水白 京)が送ってくれたもの。その号に、朋子さんが我々同級生と「北上みちのく芸能祭り」への旅行など密接な関係を持っていたことを山口善弘くんが要領よくまとめていたのと、京子さんが母との関係を書いているのが、よかった。(2021.06.06.)

 

●「文芸かわづ」第19号(静岡県河津町教育委員会、2020年)

 

月曜日、去年夏に静岡県河津町に住む大学同期生、佐柳文雄が「文芸かわづ」第19号(河津町教育委員会、20193月)を送ってくれたのに、感想を書いてなかったので、ここに書いておこう。そこに、彼は13ページに渡る改憲反対論を展開していて、奥さんの光代さん(同じく同窓生)が短歌5首と、「アメイジング・グレイス物語」という題で作詞者ニュートンと奴隷制反対論者ウィルバーフォースについて書いている。この文芸誌は、同町の中学生から年寄りまで、町外へ出た人たちも寄稿しているもので、いかにも田舎町の野趣あふれる文芸誌だ。(2021.06.07.)

 

●堀江朋子の絶筆『西行の時代』(論創社、20211月)

 

高校同級生の作家、堀江朋子の絶筆『西行の時代』(論創社、20211月)を市図書館が買ってくれて昨日入手していたので、すぐ読み始めて午後に読了した。時代背景が院政の始まり、源平合戦、鎌倉開府なので、日本史でも「平家物語」から何となく覚えている時代なので読みやすくて、何々院が何々天皇と(彼らの公式・非公式パートナーと)どういう関係でとか複雑で朋子さんはよくこんなことを調べて間違いなく書いたなと同期生の気力に力を得て感心しながら、一気に読んだ。西行は、彼の一番有名な歌

心なき身にも哀れは知られけり、鴫立つ沢の秋の夕暮れ

がこの本の彼の「二度目の奥州下向」(p.186)に書いてあり、この鴫立つ沢と言われる所は隣町の大磯にあり、私は父を案内したことがあり(この町の地福寺の、母が敬愛した島崎藤村と妻の墓も一緒に)、唯一くらいの親孝行なので、思い出は深い。(2021.06.11.)

 

●安在邦夫著『左部彦次郎の生涯』(随想社、20207月初版、20211月第二刷で修正)

 

月曜日、高校同級生の松本(旧姓:大場)弥栄子さんが母方祖父で足尾銅山鉱毒に関係した人物について、安在邦夫著『左部彦次郎の生涯』(左部=さとり、随想社、20207月初版、20211月第二刷で修正)が完成したというので送ってくれた。(双方の母親が和歌集を出していたので、以前から交流があったもの。)この鉱毒事件では、反対運動を率いた田中正造が有名で、彦次郎はこの運動に学生時代から先鞭を付けて参加するが、その後群馬県の官吏となり反対運動の後始末をするので、正造からは「転向者」としてレッテルを貼られた。そうではないというのがこの本の主旨で、彼の孫(私の同級生)が資料・写真などを提供して、早稲田大学大学の教授にまとめてもらい、最近出版と修正にこぎつけたもの。学者の論文のようで読みやすくはないが、新しい光が当てられると期待されている。 (2021.06.15.)

 

2H (2021)

 

遠藤周作著『深い河』(1993年)

 

遠藤周作著『深い河』(1993年)を読了。著者は以前の『沈黙』(1966年)などでコチコチのカトリック信者だと思っていたら、晩年の汎神論的な物語だった。インパール作戦で人肉を食べたとか様々な経験を持つ4人が、インドの旅行に参加して、主題の美津子は学生時代にカトリック教徒の大津を誘惑して捨てて、彼はフランスのリヨンの修道院で神父になろうとするが西欧式キリスト教には合わず、インドのヴァーラーナーシー(ベナレス)の沐浴場で貧しい人たちを助けているのにめぐり合い、インディラ・ガンジー首相がシーク教徒に暗殺された日の騒動中に怪我で亡くなる、というような話の展開で、あまり迫力はなかった。十一章で、大津が愛読するマハトマ・ガンジーの語録集から、「私はヒンズー教徒として本能的にすべての宗教が多かれ少なかれ真実であると思う。すべての宗教は同じ神から発している。しかしどの宗教も不完全である。なぜならそれらは不完全な人間によって我々に伝えられてきたからだ。」、また「さまざまな宗教があるが、それらはみな同一の地点に集り通ずる様々な道である。同じ目的地に到達する限り、我々がそれぞれ異った道をたどろうとかまわないのではないか。」が引用されているが、これは遠藤でなくても日本の作家の大部分がそういう考えだろう。(2021.07.16.)

 

カズオ・イシグロ著『遠い山なみの光』(1982年)

 

カズオ・イシグロ著『忘れられた巨人』2015年)をそれなりに楽しく読んだので、彼の処女作『遠い山なみの光』(A Pale View of Hills)を支所の図書室から借りてきてほぼ読んだが、女性の会話が延々と続いていて、楽しめなかった。Wikipedia日本語版の「あらすじ」に、英語版からのほぼ翻訳を載せておいた。(2021.08.28)

 

●紫式部「源氏物語」角田光代訳(河出書房新社、2017年)

 

図書室で、角田光代訳「源氏物語」(2017年)3巻の1を借りてきた。源氏物語を読むのは初めてで、前日夕方NHKラジオで「古典講座、王朝日記II:紫式部日記1」(国文学者の島内景二)を聞いていて、興味を持ったもので、初めの「桐壺」を読んだ段階では、全部でなく54章)を拾い読みしようと思う。(2021.09.26.)

午後駅前まで出かけて、体育館でアイスクリームを買って公園のベンチで食べながら「源氏物語1」の「箒木(ははきぎ)、「空蝉」を読んでから、図書館へも寄ってから、帰宅した。(2021.09.27.)

家で「源氏物語」の「須磨」、「明石」を読んだ。実はこのエリアは、神戸に転勤中にその海岸に住めばヨットで神戸へ行けるので、そこの山電(山陽電鉄)沿線の住宅を借りようかなどと真面目に検討したが、雨や嵐の日はどうしようかなどと考えて辞めたのを思い出した。(2021.10.01.)

紫式部日記に関するラジオ講座もその後何回か聞いたが、「源氏物語」の内容があまりにも単調過ぎるので、続けて読むのをあきらめて、以上読んだだけで図書室に返却した。中国の『紅楼夢』のようにもっと当時の生活が分るものと思ったが、そうではなかった。(2021.10.1.)

 

Brother Roger著『テゼの源泉、これより大きな愛はない』(1995/2019、サンパウロ出版)

 

竹内司祭が先日Brother Rogerの著書『テゼの源泉、これより大きな愛はない』(Sources of Taize1995/2019、植松功訳、サンパウロ出版)を郵送してくれたので、これを読んだ。教会の一致に努力されたブラザー・ロジェのテゼ・コミュニティーへはフランス東部旅行の際(の2))に寄ったこともあるが、カトリックとプロテスタント保守派の一致は徐々に進んでいても、オーソドックス(正教会)との一致は難しい。以前は聖イグナチオ教会で、また私の教会で行われていたテゼの集会にも出ていたが、改めて重要性を認識し、昨日の日曜礼拝後に出口でこれを議論した教友(三浦さん)へこの本をあげた。(2021.10.31.)

 

●杉本苑子著『鳥影の関』上・下(1982

 

妻が支所図書室から借りてきた杉本苑子著『鳥影の関』上・下(1982)を読み始めた。箱根関所の元箱根に住む女性が、「人見女」の職につく想定で、箱根や小田原に詳しくなったので面白い。(2021.11.15.) 月曜から読んでいた杉本苑子著『鳥影の関』上・下(1982)をほぼ読んだことにした。箱根関所の元箱根に住む小静が、米沢で人を殺めて仇討ちから身をかくす夫が亡くなったので、関所の「人見女」の職に付き、様々な経験を経て、最後に近くの寺に住む坊主が実は仇討ちの息子で、母が小静に仇討ちをしようとする現場に立会い、母に仇討の無情さを悟らせて、小静は湯元の娘宅に身を寄せる決意をするという内容で、最近よく分ってきた箱根の土地柄が出て来て、面白かった。(2021.11.18.)

 

 

ドストエフスキー著『罪と罰』(Преступление и наказание1866

 

近くの支所図書室へ寄った先週土曜日に、ドストエフスキー著『罪と罰』(Преступление и наказание1866年、米川正夫訳)、『カラマーゾフノ兄弟』(Братья Карамазовы1880年、同を借りてきている。先週週のラジオ深夜便で、名古屋外国語大学の学長さんが、まるでクリスチャンが「聖書」を語るように熱心にドストエフスキーについて話してしたので、借りてきた。若い時には、『チボー家の人々』とか『カラマーゾフノ兄弟』は長くで面白くなさそうだから絶対読むのはよそうと思っていたものだが、第1編の質屋の老婆殺しを読んでみて、確かに昔風の悠長な書き方だが、時間をかけて読めば面白そうだ。(2021.11.23.) 先々週の土曜日に図書館から借りてきたドストエフスキー著『罪と罰』を、第1編の質屋の老婆と妹殺し、第4編のソーニャがヨハネの福音書からラザロの復活を読む下り、エピログで主人公がシベリア送りでソーニャの同伴・助けで悔悟し、新しい生活へ歩もうとしている部分を読んで、終わりとした。時間があったらゆっくり読めるが、これだけの簡単な読みにした。(2021.11.28.)

 

 

 

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Created by Yoshi Mikami on Jan. 19, 2019. Updated on November 30, 2021.