読書(7)

Reading books – 读书 / 讀書

Bandai Highlands, Japan (2016), by Masayoshi Toyoshima

 

内容

2022... 1

1H (2022) 1

矢代静一著『小林一茶』(1991年).. 1

五木寛之著「迷いながら生きていく」(2019年).. 1

2H (2022) 1

上野誠(奈良大学文学部教授)著『天平グレートジャーニー』(2012年).. 1

和田秀樹著『80歳の壁』(2022年).. 1

2023... 1

浅田次郎著『帰郷』(2016年).. 1

2024... 1

●J.シュピリ著『アルプスの少女ハイジ』(1880-81年、遠山明子2021年訳).. 1

ユヴァル・ハラリ著『サピエンス全史』上・下(原著2014年、日本語版2016年).. 1

田辺聖子著『源氏がたり』上・中・下(2000年).. 1

 

 

以下は、大体日本で本を読んで、感想を簡単に書いた。

 

 

2022

1H (2022)

 

矢代静一著『小林一茶』(1991年)

 

午後は日差しが出て暖かく感じ、駅方面へ出かけて、市民会館のアプローズでまたまたお汁粉を食べながら、矢代静一著『小林一茶』を読んで、夜読み終わった。一茶の俳句は子供のころ「一茶カルタ」で馴染みになり、長野オリンピックで長野市に滞在した時に彼の関係したところを訪ねたので、本に出てくる土地名を知っていたから、何か安心して読んだ。矢代の本は、江戸での丁稚奉公で一緒だった吾妻屋助十が見守る話として語り、同時代の葛飾北斎を登場させて、16章のうち2章をこの本を作った事情を「幕間狂言」として書いているのが、異色と感じた。2つの幕間狂言とは、著者がスペイン・マドリッドで彼の劇が上演された時に一茶好きの人に出会ったことでこの本を書く気になった、これまでの一茶に関する本(藤沢周平・井上ひさし・田辺聖子・金子兜太四など)を個々批評していること。北小路健がその『一茶の日記』で

「梅が香にのつと日の出る山路かな」(芭蕉)、

「梅の香の立ちのぼりてや月のかさ暈(かさ)」(蕪村)、

「梅の香やどなたが来ても欠茶碗」(一茶)

を挙げているのを引用していて、矢代が前者二人のは梅の香りと一緒に早春が匂ってくるが、一茶のは自分の寂しい心情を浮かびあがらせようとする調味料に過ぎないと批評していて、その通りで面白かった。(2022.02.11.)

 

五木寛之著「迷いながら生きていく」(2019年)

 

今週借りてきた五木寛之著「迷いながら生きていく」(2019年)を読み出した。なかなか含蓄のある本だ。(2022.02.06.) 午後出かけて、アプローズでお汁粉を食べながら五木寛之著『迷いながら生きていく』を拾い読みして終った。(2022.02.22.) 彼はピョンヤンで終戦を迎えて、『さらばモスクワ愚連隊』に始まって、最近は『親鸞』をライフワークのように出しいて、私も『青年は荒野をめざす』(1968)、『朱鷺(トキ)の墓』1970年)、『わが人生の歌がたり』三部作などをよく読んできた。この本は、10年ごとに主旨変えをして、「しなやかに生きよう」というテーマを繰り返し述べていて、でもある程度基本となるものに沿って主旨変えということがないので、私はあまり共感できない内容だった。

 

2H (2022)

 

上野誠(奈良大学文学部教授)著『天平グレートジャーニー』(2012年)

 

きょうは風があり、涼しい。今週、妻が図書館からかりてきたこの本(副題:、遣唐使・平群(へぐり)広成の数奇な冒険)を読んでいる。奈良時代に遣唐使で唐朝へ行った男が、まず海路に苦労して長安へつくまでを読んだ。この後は、玄宗皇帝に会って、帰国時にベトナムへ流されて、ついには渤海国を経て帰国するようだ。(2022.07.27.) 午後から夕方にかけて、上野誠著『天平グレートジャーニー』をほぼ読み終った。長安で会えなかった玄宗皇帝に洛陽で会い、帰途の船が林巴国(ベトナム)に流されて、また蘇州へ戻り、今度は新羅に対抗しようとしている渤海経由で帰国の途に就くというもの。 (2022.07.29.)  土曜日、『天平グレートジャーニー』を読了。蘇州から山東半島を経て、鴨緑江を遡り、通化にある渤海国王城へ至り、この国の使節と日本の山形県の島へ漂着して、陸路大和へ帰る。しばらく幽閉された後、天皇に会い、4つあった全銭香の最後のひとつを天皇に買ってもらい、遣唐使の生き残りで虐げられていた人たちを救う資金とし、天皇には「北方の熊と北方のトラが相争ってもどぶ鼠はどちらにも味方しない。」を進言する。全体に東アジア文化圏を扱い、日本出国の記述は秀逸で、中国国内のも海路・陸路もいいが、ベトナムと渤海国に関しての記述は弱いので残念ーー私は鴨緑江を遡り、通化を経て、その先の延辺まで旅行している。 (2022.07.30.)

 

和田秀樹著『80歳の壁』(2022年)

 

ギデオン協会の月例会でこの老人専門の医者の本を借りて1・2章を読み、しばらく放っておいたが、1か月後返す日に電車の中で軽く読み終わることができた。

 

2023

 

浅田次郎著『帰郷』(2016年)

 

「帰郷」など6編が入っていて、「帰郷」と「鉄の沈黙」だけを読んだ。「帰郷」は玉砕したテニアン島から古越庄一が松本へ帰ると妻は弟と結婚していて、新宿東口広場に立つ綾子に事情を打ち明けて、彼女と再出発しようとする話。

(2023.01.15.)

 

2024

J.シュピリ著『アルプスの少女ハイジ』(1880-81年、遠山明子2021年訳)

 

Wikipediaに「あらすじ」を書くために、この本を図書館から最新の全訳を借りて精査したもの。Wikipedia英語版からの翻訳だが、英語版の記述に誤り(例えば、最後で後見人になるのはゼーゼマン一家でなくて、クラッセン医師)があるので正した。

 

ユヴァル・ハラリ著『サピエンス全史』上・下(原著2014年、日本語版2016年)

 

大船駅内の本屋で文庫本が出ているのを立ち読みして興味を持って、図書館から上・下を借りて、久しぶりに長編の本を読んだ。ホモ・サピエンスは認識革命、農業革命、帝国時代のグローバリゼーション、科学革命を経て現代に至ったもので、著者のいう認識革命が分かりづらいのとその他批評も含めて、「サピエンス全史#内容 & #批判」を書いておいた。 (2024.08.19.)

 

田辺聖子著『源氏がたり』上・中・下(2000年)

 

今年の6月からだろうか、毎週午後5時のNHKの「古典朗読:源氏物語」を聞き出して興味を持ち、8月末になって図書館では田辺聖子の『源氏がたり』上を借りてきて、最初の3章を読み、最初の2章は『源氏物語』が各時代でどのように読まれてきたか、寝殿造りの詳しい様子などで大変面白く、先週「古典朗読」で読んだ「絵合・松風」も先回りして読んだ。(2024.08.26.) 源氏はブスの末摘花(紅花)にも会う。これを田辺聖子は、紅花の本場の山形県人は怒っていたが、後に芭蕉が「眉掃きを俤(おもかげ)にして紅粉(紅)の花」で気を取り直した、というようなコメントを書いていて、これがなかなか面白い。(2024,08.27.)

田辺聖子『源氏語り』(ニ)を借りて読み始め、(三)を予約して、5時前には帰宅。ラジオで「古典講読:源氏物語」21回、薄雲の巻(19/54帖)と朝顔の巻(20帖)を聞いたが、内容を読んでいたので、聞き方は上の空。(2024.08.31.)

100de名著」の「ウェイリー版源氏物語」の第1回も。(2024.09.02.)

 

 

 

 

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Created by Yoshi Mikami on February 12, 2022. Updated on September 5, 2024.