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大連ソフトウェアパーク(大連軟件園)/日本業務総監三上吉彦氏 執筆者 : あの人に逢いたい

大連ソフトウェアパーク(大連軟件園)/日本業務総監 
1941年東京生まれ。国際基督教大学(ICU)卒業後、日本IBMに就職。36年の勤務の内アメリカに8年、台湾に2年駐在。定年退職後2001年9月から大連外国語大学で日本語教師、’02年9月より大連軟件園でビジネス・ソリューション・センター総監として勤務。
趣味は山登りと外国語の勉強。現在は単身赴任。
大連山の会 http://www.threeweb.ad.jp/logos/china/


初めての台湾で中国人に魅せられる
  私が中国と初めて関わったのは1990年、台湾に駐在した時です。私はIBMで、主に日本とアメリカを行き来して仕事をしていたので、そちらばかりを見て 生活していました。それが15年前にIBMと台湾の合弁会社立ち上げのため、初めてアジア地区に行き、その時に中国人と接し、なんて面白い人たちなんだろ うと思ったのです。それまでの私の持っていた中国人のイメージと全然違い、彼らは非常にのどかで楽天的で、大きい事は大好きだけど、あまり細かい事は好き じゃない。アメリカ人とうまくやっていけますね。それに「許す」という精神がある。小さい事でもなかなか許さない日本人とは正反対の人種だと思いました。

大連でまず日本語を教える
 私は外国語を勉強するのが好きで、英語以外にフランス語・ロシア語も学び、定年後は絶対に中国に行きたいと思いました。
そ れで退職後の2001年、友人の紹介を受け、大連外国語学院で日本語教師をしていました。言葉を教えるのは難しく、だいぶ苦労しましたが、その時「日本語 でコンピュータを教える」という授業を初めて行い、コンピュータは私の専門分野ですから、どうやって教えようかと自分であれこれ考え、教科書まで作ったり して楽しかったです。その1年後、これもまた友人の紹介で大連ソフトウェアパークの今の仕事を担当することになり、今年で5年目になります。

大連のソフトウェア開発と情報サービス
  中国で国家級のソフトウェアパークは北京、上海、広州など11箇所あり、そのほとんどが政府系列の会社が運営していますが、大連ソフトウェアパークは唯 一、親会社が億達集団の民営企業です。現在、ソフトウェアパーク一期が260社でほぼ完成し、この4倍の規模の二期に取りかかっています。

  今、大連で特に力を入れているのは「組み込みソフト」と呼ばれる、ハードウェアや通信の知識を必要とする、より高度なソフトウェアの開発で、ソフトウェア 交易会でその技術セミナーも始めています。また、今年からはアニメーションやゲームソフトの開発も始めました。今までは、会社運営のためのアプリケーショ ンソフトの開発が主流でしたが、これは大学を卒業したばかりの知識でも作れるものですし、同じ東北地区の瀋陽やハルピン、コストの安い西部地区の西安、成 都など、追随してくる他都市と差別化するためにも、大連全体のレベルをより高度なものへと移行していき、競争力をつけたいと思っています。

中国企業で働いて思うこと
  今、こうやって中国の企業で働いていて面白いと思うのは、ちょうど経済が右肩上がりだった60年代の日本に似て、会社の仲間との交流が盛んな事ですね。そ れから大連の企業で奨励されている「上海活動」(海でのレクリエーション)をはじめ、会社対抗のテニスやバスケットの大会など、色々な行事もよく行われて います。私もできるだけ参加するようにしていますが、行事が突然決まるのがちょっと困りますね(笑)。

 私のここでの主な仕事は、外国企 業、主にアメリカと日本の企業の誘致で、年に3、4回大連の夏市長や載副市長と一緒に日本で大規模な誘致会や投資説明会などを行い、私はその司会もやらさ れています。日系企業の方たちは研究熱心で、また非常に慎重ですね。ですからここでも日系企業は徐々にしか人員が増えない。逆に欧米の企業は大胆で、ある 程度の調査が済むと、社長自らが来てぱっと決断し、人員も増え、規模もすぐに大きくなります。業務内容は同じ日本向けなのですが、日系企業と欧米系企業の 違いなんでしょうね。

ご奉仕として働き、週末は山を楽しむ
 私は退職後、中国の若い人たちにご奉仕したいと思って この大連に来ました。もともとの計画では、大連に5年いて市レベルの仕事をし、その後瀋陽で5年間省レベルの、さらに北京で5年間国レベルの仕事をしよう と考えていまして、それでいくと来年には瀋陽に行く事になっていますが、まあ、これはどうなるかわかりませんね(笑)。

 私は東京生まれ ですが、3歳で母の実家のある長野県に疎開をして、小学五年生まで山に囲まれた環境で育ちましたから、山が好きなんです。それでこちらへ来てから、2週間 に1度、大連近郊の山に登り、仲間と「大連山の会」も作りました。大連の山は手軽に登れるし、頂上からは海と街の両方が眺められるのでいいですね。スイス ホテルのクリスチャンの集まりから欧米人の参加者もいて、大体毎回10人くらいで活動していますので、興味のある方は是非、上のホームページをご覧になっ てください。

大連ソフトウェアパーク(大連軟件園)
大連市数碼広場1号
☎(0411)8476-6125
FAX(0411)8476-1107


※Concierge大連 2005年11月号掲載

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